サニーバードさんによる新作FALLINGの紹介をみてプレイ前レビューをしてみます。実際にプレイしてのレビューと後で見比べるのが楽しみです。本作は、今月25日にKickstarterのローンチを予定しています。
前提として、サニーバードさんの以下の記事を基に執筆しています。
ルール
上記URLが非常にわかりやすいため、割愛いたします。アクションは4種類とのことで、そのアクションも非常にシンプルなワーカープレイスメント(設置)とワーカームーブメント(上昇)を中心とするようです。
所感
・ひたすらリソースマネジメントをして手元資源をこねこねというところでしょうか。気になるのは拡大再生産によくある差が広がっていく問題をどのように解決しているかです。おそらく2点システムに組み込むことで対処しているのかなと考えており、後述の独自性の項で触れます。
・勝利者を決める得点計算はどのように行うのか疑問がわいております。勝利点が10で一周して山札から1枚カードを引く、そしてトータル勝利点が0に戻るという理解でよいのでしょうか?仮にトータル勝利点が0に戻らないのであれば、勝利点トラックを進めた人がさらに山札からカードも引けるという独走を許す構造にも思えます。勝利点が0に戻るのであれば、最終勝利点はどのように決めるのでしょうか…?勝利点が0に戻るのであれば勝利点という言葉は誤解を招くはずですので、きっと0には戻らないのだろうと推察します。
・また、カードの引き運がどの程度結果に影響を与えるのか気になります。ランダム性は資源の種類差や多寡が少々ある程度で十分なのではという気がします。ワクワク感を演出したいのかもしれませんが、序盤にレアカードを引き当てた場合にそれが勝利に直結するようなことがないかは心配しています。杞憂であればよいのですが…。
・ラウンド毎に得られるギルドカードによる資源変換が非常に強く感じます。引き運がいかほどあるかが気になるところです。4枚目のカードは他プレイヤーには非公開で最初から分かっているということですので、4枚目のカードを生かすようなプレイングをするという点がプレイの指標になり運の要素が減少する建付けでしょうか。
FALLINGの独自性
・面白いなと思ったのは、パスを先にしたプレイヤーは以後パスをするごとに資源や勝利点が手に入るという点です。パスが戦略の一つとなっているとともに、プレイ時間が間延びするのを防いでいます。また、一般的には拡大再生産ゲームで最初にパスをするのは順位が劣後しているプレイヤーですので、ターンが経過すると差が縮まるようなセンスの調整が入っていると期待されます。一方で全員がわざと早めにパスしようとするのを防げているようなゲームバランスかは気になるところです。
・また、FALLINGの名前の通りラウンドごとに塔が落下してデバイスが帰還するとのことで、プレイヤーごとに利用できるワーカー数がラウンド毎に異なるのも面白いなと思いました。こちらも、一般的には上階にデバイスを配置したプレイヤーの方が順位が上だと想定されますので、塔の落下により帰還するデバイスが多い方が(特に序盤は)利益がある作りになっているのかなと推察します。つまり、上階への(今ラウンドの配置ボーナス)<(今ラウンドの帰還ボーナスー次ラウンドの再配置コスト+配置ボーナス)になっているということです。ただしそれだけでは、全員塔の下層にプレイすればよいじゃんとなりますし、ワーカーが増えるとパスが遅れることにもつながりますのでこのような単純な計算にはならないと思いますが、本作がどのように拡大再生産のファーストペンギン問題を解決しているか注目しております。
プレイ人数、複雑さ
3-4人がベストなプレイ人数で2人では楽しさが引き出せないと推察します。本作の特徴はワーカープレイスメントとワーカームーブメントによる先取要素とパスのタイミングをいつにするかという読み合いだと思っているためです。人数が増えることによるダウンタイムはパスのシステムもありそこまで気にならないと期待します。
また、複雑度はそこまで高くないと思います。ボードゲーマーであれば容易にルールを把握できると思います。何度もプレイするのが楽しそうなボードゲームですね。
よいボドゲライフを。
よし
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