【ルール】ロレンツィオ・イル・マニーフィコ


前回の執筆で感想を先に記載してしまい前後していますが、感想の前提となるロレンツィオ・イルマニーフィコのルールに関して説明しておきます。次回からはルール→感想という順番を心がけたいと思います。ロレンツィオ・イル・マニーフィコでは、プレーヤーは貴族の長となり領土の拡大や人物を登用することでイタリアの発展に貢献することを目指します。

初版は2016年、拡張同梱版は2021年の発売です。
テンデイズゲームズさんが日本語版を出版しています。テンデイズゲームズさんは周年セールが魅力的で私は同セールで本作品を手に入れました。


ツォルキンやマルコポーロの旅路やニュークレウムで知られるシモーネ・ルチアーニ氏とイタリアのゲームデザイナーズ集団アッキ・トッカの作品です。ゴーレムも同じ組み合わせですね。こちらもお気に入りの作品ですのでまた別の執筆にて紹介します。

全体像

基本ルール
・ラウンドは6ラウンド
 各ラウンド4アクション。すべてワーカーをアクションスペースに配置するアクションを行います。全プレーヤー終えて1ラウンド終了。
 領土、人物、建物、事業の4種のカードが存在し塔に配置されます。各ラウンド4枚ずつ新規で公開され、高層階に配置されたカードは取得コストが高くなります。高コストの塔のアクションスペースは配置が困難な代わりに配置ボーナスを受領できます。
 ワーカーのうち3個のアクション値は色に一致したサイコロで表され、全員共通。残りの1ワーカーはアクション値は0で固定されアクションスペースに配置するには使用人(アクション値を上げることができる)等の利用が必須となります。
 アクションスペースの種類としては①カードの取得、②手番の変更、③資源の獲得、④手に入れた領土と建物カードのうちアクション値の条件を満たしたカードの効果を起動するに大別されます。
 資源はお金・木材・石材・お金・使用人(以上プレーヤーボードで管理)・軍事力・信仰値(以上メインボードで管理)です。
 各アクションでアクション値を満たすワーカーをアクションスペースに配置してアクションを実行。カードの取得には資源を要します(領土はプレーヤーボード上、それ以外はカード左上に記載)。アクション値は使用人を使用することで増加させることが可能です。
 2&4&6ラウンドの最後に信仰値を確認して罰則を受けるか信仰値を利用して罰則を回避するか選びます。
 初期は今後のカードが取りやすくなるようなカード、終盤は勝利点に直結するカードが増えます。領土や人物は資源獲得や各種コスト低下、一方建物や事業は勝利点を得るカードが多いです。
・6ラウンドを終え、勝利点が最大のプレーヤーが勝利します。

上級ルール(基本ルールに変更を加えます)
・生産と収穫で領土と建物カードに依存せず得られる資源がプレーヤー毎に変化します。
・各プレーヤー4枚の指導者カードを使用します。上半分に書かれた条件を満たした時点から下半分に書かれた効果を適用でき、ラウンド毎に1回資源を得られたり、サイコロの出目を永続的に追加する効果等があります。(こちらは拡張ですが、初回から入れることをおすすめします。)

細かいルール

・カード取得の際に同色の塔にすでに他のワーカーがある場合3金を支払う。
 配置時の3金として事業のアクションスペースで得られる配置ボーナスは利用できない。一方でカード取得に係る費用は配置ボーナスで賄う事ができる。
・各プレーヤーは同様のアクションができるスペースに色のあるワーカーを2個置くことはできない。
 アクション値0のワーカーは置くことが可能。(生産と収穫も色のあるワーカー3個のうち1つとアクション値0のワーカーの配置で各ラウンド最大2回実行可能。≠3回以上の実行はできない)

ロレンツィオ・イルマニーフィコ最大の特徴

このゲームが他と差別化が図られている最大の特徴は各プレーヤーが4つずつ保有するワーカーのうち、色のついた3色のアクション値がラウンド開始時に振られるサイコロによって決まる点でしょう。黒と白と橙のサイコロを振り、出た目を全プレーヤーが一致する色のワーカーのアクション値として参照します。
毎ラウンドサイコロの出目によって最適の戦略を組み立てる思考の柔軟さを要するゲームです。

プレイ人数、複雑さ

BGGでは執筆時3人か4人がベストなプレイ人数となっています。適度なワーカースペースの早取りが好まれていてダウンタイムの兼ね合いから3人か4人ということなのでしょう。3人未満だと閉ざされるワーカースペースがありますが、プレイ感に大きな影響は与えている感じはなかったので私も3人か4人のプレイをお勧めします。なお、2人ではよりワーカースペースが減り、生産アクションと収穫アクションが1ラウンド1回の早取りによる実行となりアクション重要度が減ったり先取りにより戦略が大きく狂うためベスト人数になっていないと思われます。また、5人はダウンタイムとワーカースペースの苦しさからベストではないということでしょう。

また、ユーザー投票による複雑度は拡張込みのBig boxで3.44/5となっています。基本版は複雑度3.29/5です。また、スコアは8.4で非常に高評価です。基本版は7.9ですので拡張によってよい調整が入っているという見方ができます(拡張は基本に満足している人が買いますので評価は高くなりがちな点は注意が必要です。)。
https://boardgamegeek.com/boardgame/338476/lorenzo-il-magnifico-big-box


よし

ロレンツィオ・イル・マニーフィコの感想はこちら



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