【レビュー】バイオハック

 うちばこやさんのバイオハック(Biohack)をプレイしたのでレビューします。


マッドサイエンティスト達が一度禁止された研究を秘密裏に再開し、研究にて得た様々な遺伝子を利用してクリーチャーを生み出し、軍団を作成するというゲームです。システムはリソースマネジメントがメインと考えてよいでしょう。

研究環境が悪く、ノーマンという人造人間の助手がマッドサイエンティストであるプレイヤーの手足となって働きます。プレイヤーはワーカーであるノーマンを様々な場所へ派遣することで研究を進めます。背景設定がよく練りこまれています。ルールブックを読んでさすがだなとなりました。


総論

面白いです。プレイに対する満足度の高さは屈指でしょう。

ルールは記載するまでもなくうちばこやさんによってこちらにまとめられておりますので大幅に割愛します。

 要は4ラウンドで6アクション。せーのでやりたいアクションを指定して、そこにワーカーを3体置く。1手目はワーカーリムーブメントの際にアクションに置いてある総ワーカーを参照して資源を得て、ワーカーは自身の手元に戻す。2手目以降は手元に戻ったワーカーを用いてワーカープレイスメントするかワーカーリムーブメントするか選べる。リムーブメントとプレイスメントを3回ずつ行って1ラウンド終了。4ラウンド経過か誰かがクリーチャーを7体生みだすことで終了します。というゲームです。

アイコンは種類こそおおけれど、同一内容を意味するアイコンが複数遺伝子分あるだけですのでさほど理解に時間はかからないはずです。

所感

お金を生み出す銀行アクションが弱いなと思っていたのですが、フロウシェル拡張を導入することによって改善されます。銀行アクションによってお金と拡張で導入されるフロウシェルという資源が手に入るようになるからです。このフロウシェルを使用することでラウンドに1回強力なアクションを行えるようになります。ですので、拡張を入れてのプレイをお勧めします。


3人プレイを別メンバーで2回ずつ計4回やったのですが、最初の2回と後の2回でまるっきり印象が異なったのでその点を考察してみました。


2点あげておきます。

1点目はダイス運が強いということです。

野生の遺伝子を得るためには基本的にはダイスロールを成功する必要があります。失敗した場合はノーマンが負傷し、治療薬を使用しないとワーカープレイスメントができません。ワーカープレイスメントのゲームでワーカーが減るのは致命的なので当然のように治療薬を使用します。ノーマンの治療を施し治療薬のストック(最大2個保有)がなくなると、治療薬を確保しておくために病院に入る必要が出てきます。ただでさえ資源効率が悪い病院に入る必要があるプレイヤーが限定される展開の場合は非常に苦しいゲームとなります。

最初の2回はダイス運が悪い人がおり、病院に入る必要に迫られてすぐにプレイヤー間で差ができた印象です。一方で後の2回目は全員ダイス運が悪くなかったのでプレイ感がサクっとしており、全員がダイス運に悩まされず戦略的にプレイできた印象です。


2点目はカード運です。

こちらは拡大再生産要素のあるカードの取得に直結します。これはどんなゲームでも言えるでしょうと言いたいところなのですが、各プレイヤーごとに選ぶ研究者カードは特定の遺伝子を有利にするようなプレイヤーごとの能力を有しており、この特定の遺伝子に合致したクリーチャーカードを序盤で手に入れることができると点数が伸びやすいと思います。、4ラウンドしかなく、遺伝子の色が7種類もあるので、全員が有利なカードが1ラウンド目で出るということはなく、有利な遺伝子に特化したクリーチャーが序盤で生み出せたプレイヤーは勝利点を得る道筋も考えやすく、問題があるかなと思います。

最初の2回はそのあたりをあまり理解できておらず、あとの2回はその点を理解しながら立ち振る舞いができたという点に差異があったかなと重いっています。


プレイ人数、複雑さ

 BGGでは執筆時3-4人がベストなプレイ人数となっています。ワーカープレイスメントとワーカーリムーブメントのだいご味はやはり人とのインタラクションですので私も3-4人でもプレイをお勧めします。拡張を入れてもこのプレイ感は変わりません。

 また、ユーザー投票による複雑度は2.73/5となっています。ボードゲームに慣れている方であれば苦ではないですが、慣れていない方とプレイする際は丁寧な説明を要するでしょう。また、スコアは7.8と高評価です。

https://boardgamegeek.com/boardgame/380677/biohack

よいボドゲライフを。

よし








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