【レビュー】ロレンツィオ・イル・マニーフィコ

ロレンツィオ・イル・マニーフィコをプレイしたので感想を記載します。

拡張セット同梱版を保有しておりますが、初プレイでしたので拡張なし。ただし、基本ルールを読んだ際にもう1要素欲しいなと思い指導者カードは入れてプレイしました。

3人戦、4人戦を1回ずつどちらも2位で80点と86点でした。前者は青色の人物点がMax、後者は信仰点がMaxで異なる戦略をとりましたが似たような点数に落ち着き、ラウンドごとの発展カードの刷新や最後まで逆転の目があることから終始楽しめ噂通りの非常に良作と感じました。


私は好みのゲームと判断する以前にゲームとして満たしていてほしいと思っていることが何点かあります。

1. 脱落者がでない=最後まで全員が楽しめる。

2. 逆点要素がある=最後まで全員が楽しめる。

3. キングメーカー(勝利者を他プレーヤーが選択できる状況)となってしまう要素が少ない=公平性が強く、結果に納得感がある。


プレイ時間が短いゲームであれば上記の何点かは目を瞑ることができるのですが、プレイ時間が長いゲームではせっかく貴重な時間を長時間割くわけですから全員が楽しめなくなる懸念となる上記のような点に該当しないゲームは避け、自身が主導してプレイするゲームではできるだけ公開情報で事前に上記の情報は把握するようにしています。

ただし、ゲームの1要素として楽しむものである場合はその限りではありません。例えば、フードチェインマグネイトは数手先を見据えた非常にシビアなプレイが要求され、時には従業員の賃金が払えないことで解雇を余儀なくされることがあります。これは上記要素の「1」に反するとも言えますが、同ゲームはその過酷さをゲーム体験の中に落とし込んでいるゲーマーズゲームですので例外となります。また、高価格戦略から最終ラウンドの収益のみで1発逆転という夢もあるゲームですので(非常に困難であることは疑いようはないですが)従業員の解雇が必ずしも脱落したとはみなされないという考え方もできます。と言いつつ、脱落者がでるネメシスシリーズは大好きです。こちらも脱落は背景上仕方ないかと考えます。例えば、重傷を重ねた場合でも初期地点から再スタート可能では空気感台無しですからね。。要は全体感です。


話がそれましたが、ロレンツィオ・イル・マニーフィコは上記を満たしており非常に楽しめました。あえて2点問題点をあげるとすれば、

1点目はカード運とサイコロ運が強い点でしょうか。特に最初の数ラウンドで早手番プレーヤーになったラウンドだけサイコロ値が悪いと序盤は使用人も少ないですから土地や建物をうまくビルドできず、他プレーヤーとの差が拡大するという懸念はあります。全員が同条件なので問題なしという整理をする方もいるかもしれません。私はこの点は懸念点だがランダム性とのトレードオフという整理をしています。

2点目は初期資源です。1番手プレーヤー5金に対して4番手プレーヤー8金。すでにワーカーがある塔に入るには3金が必要なのでその差額分ということですが、ラウンド1の時点で4番手プレーヤーはまず間違いなく1番手より3金多く必要になる上に、次ラウンドでのプレイ順を上げるために評議会アクションに入る必要があるので1ワーカーの使用用途も確定します。しかも早取りなので、3番手プレーヤーに先に次ラウンドの先手を取られるとさらにきついです。私は3番手と4番手でプレイをしたのでなかなかきつかったです。この点は拡張をいれると、第5の塔が増え選択肢が増え改善されているのではと思っています。


拡張では、プレーヤー毎の個別能力が追加されたりカード類の選択肢が増えたり楽しみです。にしても追加のサイコロ値3のワーカーはこれ強すぎませんか…笑

実際は能力選択に競りが入っているので、ランダム要素が少なく結果に納得感が生じる建付けになっていると推察いたします。非常に好感が持てます。感想戦で「強いと思ったけど、使いにくかった。ここまで競りで強気に出る能力ではないね」とかコメントが飛び交いそうです。ルールブックを見てニヤニヤしてしまいました。

ロレンツィオ・イル・マニーフィコのルールはこちら

https://boardgames-yoshi.blogspot.com/2025/01/blog-post_13.html

よし



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